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ただ「安く」するのは悪手!なぜ価格を高くしたほうが売れるのか?

ただ「安く」するのは悪手!なぜ価格を高くしたほうが売れるのか? マーケティング

「価格をとにかく安くしたほうが良い」
そう考えている経営者は多いです。

実際、消費者は価格にビンカン。
安い値段にすれば、集客の反応は良くなります。

だから、経営者はいかにコストを抑えるか。
それに苦心して、ギリギリの価格で提供する。

もちろん、無駄なコストは削るべきです。

ですが、安くすることで失われるものもあるのはご存知でしょうか?

そもそも世の中には、値段が高いのに売れているお店はゴマンとあります。
ではなぜ、そうしたお店は売れているのでしょうか。

本記事では、安売りで苦しくなっているお店のために、なぜ価格を高くしたほうが売れるのかを解説します。

安くするのには、様々なデメリットもあります。
本記事で確認してみてください。

価格帯に競合が多い

安い価格帯というのは競合が多い
そこで値段を上げて価格帯を変えることで、競争の少ない価格帯で勝負できます。

具体例として、個人の牛丼屋。
駅前で牛丼を400円で提供していたとします。

でもそれだと吉野家などの大手チェーン店があった場合、価格帯が競合してしまう。
競争が厳しくなるわけです。

ならば、価格帯を変える

例えば、800円ぐらいにして、「牛丼」ではなく「牛すき焼き定食」に変える。
そうすると消費者は比較の対象にしません。

戦略としても悪手

そもそも安い価格帯というのは、大手企業の戦略です。

彼らは大量に仕入れることでコスト削減を図る。
中小企業では太刀打ちできません。

そのため、安い価格帯での戦略は、できるだけ避けたいですね。

価格のシグナル効果

人間は直感的に、高いものは品質が良く、安いものは品質が悪いと判断しています。

この心理を「価格のシグナル効果」と言います。

これを表す面白い話があります。
観光地の宝石店の実話です。

売れない宝石がありました。
カウンターの目立つところにおいても、お客は一向に反応せず。
店主は思い切って「半額で売ってくれ」と書いたメモを店員に渡しておきました。
ところが店員は勘違いして、値段を2倍にしたのです。
すると、その宝石は瞬く間に売り切れてしまいました。
値段が高くなったことで、お客が良いものだと判断したわけですね。

この効果は特に、品質がわかりづらい商品に発生します。
宝石の他には、ワインなどがあります。

価格に対する満足度

人にはこだわりがある商品があります。

普段は節約している人であったとしても、そうした商品には高いお金を出す。
あなたにもそんな商品がありませんか?

人は大切なものであれば、値段で妥協せずに購入します。
そして満足を得るわけです。

だから、価格に見合う価値があれば、値段は必要以上に下げる必要はありません。
下げると満足度が逆に下がってしまいます。

つまり、高い価格自体が満足度につながっているわけですね。

安さに対する不安

安いと消費者は不安になります。

例えば、「おにぎり」が30円で売っていたら?

安っ!安いのは良いけど・・・大丈夫だろうか?
古いお米とか使ってるのかな?

これだと手が出しづらいですよね?

安くするには、安いなりの理由が必要です。
例えば、賞味期限が近い、など。

そうした理由があれば、納得して購入してもらえます。

あ、賞味期限がギリギリなのか。
なら買って大丈夫だな!

ブランド力でカバーする

なお、安さの理由は、お店の「ブランド力(りょく)」が補ってくれることもあります。

安すぎる気がするけど・・・。
でも有名な「〇〇会社」のおにぎりだから大丈夫だろう!

 

ですが小規模店舗が理由もなく安くすると、逆に売りづらくなってしまいます。

まとめ

本記事では、安売りで苦しくなっているお店のために、なぜ価格を高くしたほうが売れるのかを解説しました。

価格は単に上げ下げするというだけのものではありません。
自店の商品をマーケットのどの位置に届けるかという戦略でもあります。

値付けは繊細でかなり難しい部分があります。
ですが、売上に直結する部分でもあるので、単に安くしている場合は、適切な価格がどれぐらいなのか検討してみてください。

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